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⑧私が韓国にはまった本当の理由

わたしが韓国に初めて行ったのは忘れもしない、1996年の夏休みです。わたしがソウルに行くと必ず散歩するインサドン(仁寺洞)は、かろうじて素朴でのんびりした雰囲気を保っており、まだ古書店や骨董品屋がいくつかありました。

残念なことに、今やインサドンは、「古きよき韓国」をスタイリッシュに見せる、ショーケースのような場所になってしまいましたね。伝統的なものをうまくアレンジした、すてきな土産物を売るお店が急増しましたし、もともと多かったギャラリーがさらに増えました。そして、ハングルの看板が目を引く「スターバックス」(その土地の言葉で書かれた看板は、スターバックスの世界にあまたある店舗の中でも唯一とか。ちなみにミョンドンやアックジョンドンのスターバックスは、ごく普通の看板です)まで出店して、わたしとしては「何もこんなところにまで、スターバックスがなくてもええやん」という気分なのです。

インサドンがのんびりしていたという、その初めての韓国で、食べ物、韓国人の気質、街並、言葉の響きなど、いろんなものが気に入って現在に至っているのですが、韓国にはまった本当の理由は、「モッチンナムジャ」(かっこいい男の人)、かもしれません。

ミョンドン(明洞)をぶらぶら歩いていると、若い女の子が次々と入っていくお店がありました。文房具やファンシーグッズを売っているお店のようで、これは何かお土産になるものがあるかもしれない、と思って、わたしはそのお店に入ってみることにしました。さらに、2階にはCDやアイドルグッズを置いているとのことで、軽い気持ちで階段を上りました。

まさにその時、わたしのワンジャニム(王子様)、ペ・ヨンジュンさまと出会ったのです。ヨンジュンさまは、最近では「ホテリア」の主役のひとりでしたし、チョ・ソンモのMVにも出ている、韓国では超有名&人気のドラマ俳優ですから、ご存知の方も多いかもしれませんね。(注:この当時、日本ではあまり知られていなかったのに...今や「冬のソナタ」(冬ソナって言うらしいですね。わたしにとっては「キョウルヨンガ」ですが)で、とうとう日本でも有名になってしまいました)

忘れもしません。階段を上りきると、メガネをかけている、知的そうな笑顔の写真がいきなり目に飛び込んできました。誰これ? むっちゃかっこいい! 写真を一目見ただけで、こんなに興奮したことはない、ってぐらいの興奮ぶり…思い出すわぁ(しみじみ)。

一目惚れってこういうものかしら、と20ウン年生きてきて、初めて思った瞬間でした。そもそもメガネをかけたアイドルなんて日本にはいなかったし(その時は、彼はアイドルだと思っていた)、買っておかないと絶対後悔するような気がして、そこにあった写真と写真入りのウチワを全て(!)買い込みました。隣りにいた彼(現在の夫)は、彼氏そっちのけできゃあきゃあ騒ぐわたしを見て、かなり呆れていました。しかも、当時は韓国語をまったく話せなかったわたしに代わって、「この人は何をやっている人ですか」とか「CDを出す予定はないんですか」とか、興味もないのに店員さんに聞く破目になったわけで、彼にはいい迷惑だったと思います。すまん(今さらだけど)。

さらに、その後セブンイレブンに何気なく入って、何となく気になった雑誌をパラパラしていると、なんとそこにはさっき一目惚れした彼がいるではありませんか! 彼とわたしの間には、絶対何かの縁がある、とわたしはいよいよ鼻息荒く、雑誌を握りしめてレジへ向かったのでした…。ああ、本物のヨンジュンさまにいつか逢えるといいなぁ。

でも、実は白状すると、わたしはヨンジュンさまの演技をほとんど観たことがありません。観たいと思いつつも、うちは衛星が見られないこともあって、ずっとそのチャンスを逃してきました。どうすれば「動くヨンジュンさま」を入手できるでしょうか。やっぱり職安通りの貸しヴィデオ屋に行くのが妥当でしょうか。ヴィデオ事情に詳しい方、迷える子羊に教えてください。(注:今はDVDも出たりするし、いい時代になりましたね! KNTVはアンテナの方向が悪くて、うちはダメみたいなんで、非常に残念。でも、KBSならネットで無料視聴できますし(しかも以前の放送もOK)、MBCもリアルタイムならタダですから、あまり困りません)

「ワンジャニム」の話は、まだまだ続きます。さて、次は誰かな?


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